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介護事業の現状
現在、日本の総人口に対する65歳以上の高齢者の比率は21%を超えています。
2007年からは団塊世代の定年退職が始まり、2025年には高齢者人口が3500万人になるものと推計されています。また、認知症高齢者は現在の170万人から2015年には1.5倍の250万人に増加すると見込まれています。
これらの数字だけを見てみるとあまりビンとこないかもしれませんが、ただ、日本は急速に少子高齢化社会に突き進んでいることだけはご理解頂けると思います。
この状況から考えると、一般的に寝たきりや認知症の方など高齢者が増加するため、いわゆる要介護者が増えることは間違いないでしょう。介護サービス事業の収入は介護報酬によって決められているので、介護サービス事業者は不良債権を抱えることもなく一定の収入が確保されるわけです。
つまり、これから「介護サービス事業」を行おうとするみなさまにとって介護保険の現状は非常に有利な状況に思われます。
しかし、一方では国や地方自治体の高齢者福祉施設の整備に対する補助金は縮小傾向にあります。また、2006年の保険改正時には社会保障費である医療費・介護給付費の抑制や介護認定の厳格化も行われました。国としては、なるべくお金を出したくないのです。介護サービス事業者は、介護報酬に保護されているため、安易に「儲かるのでは?」と考えられる方が多いのですが、国や地方公共団体の考え方ひとつでガラっと内容が変わってしまうことを認識しておく必要があります。
〜今後求められる介護サービス〜
それでも、今後高齢者や要介護者・認知症の方が大幅に増加することは間違いない事実であります。
介護サービス事業を開業しようと考えておられる方は、当然のことではありますが施設を取り巻く社会的環境の変化や介護サービス事業の種類を分析し、ビジョンを明確にして始める必要があります。
2006年には、大幅な介護保険制度の改正が行なわれました。国は、改革の目玉として「地域密着」、「小規模多機能」、「介護予防」を掲げています。介護保険の理念である「高齢者の自立支援」と「在宅介護」を実践するために、高齢者が介護が必要になった状態になっても、なるべく住み慣れた地域で自立した日常生活を続けることができるように、訪問系サービス・通所系サービス等が一体または連携をとって包括的(多機能的)なサービスを提供することを進めています。 つまり、これからの介護事業所は利用者に対し、
「居宅への訪問」、「施設へのの通い(通所)」、「泊まり(スティ)」等の多機能的な介護サービスの提供を望まれているのではないでしょうか。
また、別の観点から介護サービス事業の特徴としましては、介護を提供する側も提供される側も「人」が中心であることから、「働く人の質」によって経営が左右されるとも言えるかもしれません。(実際、経費のほとんどが人件費です)「働く人の質」の悪い事業所はすぐに選ばれなくなります。そのためには、良質で安心なサービスを提供できる人材の確保が重要になってきます。介護サービスは、利用者に喜んで満足してもらうサービスを提供していかなければなりませんが、そこで働く職員にその意欲がなければ、まず利用者への満足につながることはないでしょう。やはり、事業者のみなさまが介護サービス事業に対するビジョンをしっかりと持ち、共感し理解してもらえる人材確保が重要です。
そして、最後に何度も言いますが、介護サービス事業を開始する前には、開業しようとする地域の地域性やその分野の将来性、同業他社の動向を見極めた上で、きちんとした事業計画をたてることを怠らないことです。